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『MARU通信 29号(8月号)』を発行しました

外国人技能実習生の入国後講習の近況を記した『MARU通信29号(8月号)』を発行いたしました。

 

例年であれば、猛暑に悩まされる8月の天気は、今年に限っては西・東日本の太平洋沿岸に延びる停滞前線の影響のため、線状降水帯が発生した西日本では激しい雨が降り、各地で浸水や土砂災害による住宅被害が相次いでおりました。この前線は日本海側へ北上し、前線上の低気圧が東へ進むため、大雨の範囲が広がる見込みとなり、気象庁は再び記録的な大雨になるとして、土砂災害や河川の氾濫、低地の浸水に厳重に警戒し、早めに安全を確保するよう呼び掛けました。既に各地で人的被害が相次いでいますが、稲作や農作物への影響も心配です。被害を受けられた地域の皆さまには、心よりお見舞いを申し上げます。

 

57年ぶりの日本での夏季大会となった東京オリンピックは88日に閉会しました。開催国である日本が獲得した金メダルは、これまでの大会を上回る数の27であったことは、特に注目に値します。また金・銀・銅の合計メダル数は58となり、中国・アメリカに続いて3位になったことは素晴らしかったです。16日間のテレビ中継では手に汗を握ってさまざまな場面をライブ観戦しながら、アスリートたちに日本中で応援している光景が見られました。

 

一方、強い感染力のデルタ株の広がりが大きな要因で、コロナウイルスの感染者増が止まらない状況となっています。 新規感染者数は既に全国で一日2万人を超えて更なる拡大が懸念されています。高齢者のワクチン接種効果により重傷者が減少しているのに対して、最近の傾向では4050代の世代で重症者が増え医療のひっ迫は深刻化の一途であります。 厚生労働省の専門家会議は医療のひっ迫を「災害時の状況に近い局面」と訴え、他の専門家からも東京の感染は「制御不能」と悲鳴にも近い声が聞こえてきます。 首都圏では救急車が出動しても、病院に収容されるまでに何時間もベッドの空きを探していることが現実になっています。

 

しかしながら、対策を困難にしている要因はデルタ株の拡大であります。感染力は従来株の約2倍とみられ、全国で置き換わりが進んでいるようです。 国立感染症研究所によりますと日本国内でも置き換わりが進み、東京都など首都圏では8月下旬には、ほぼすべてがデルタ株に置き換わると推定しています。感染力が高いことにより、接種済みでも感染が確認される、いわゆる「ブレークスルー感染」も報告されています。このため、河野大臣は「デルタ株の感染拡大をワクチンだけでどうにかするのは厳しい」と言及し、その上で「マスク、手洗い、距離をとる、食事の時には特に気を付けるなど、そういう感染対策をみんなでしっかりやりたい」と語っています。

 

さらに最近の調査では、デルタ株に対するファイザーワクチンについて、時間の経過とともに効果が低下するとしており、先行しているイスラエルでは追加接種であるブースター接種が開始されています。ブースター接種を巡っては、感染力の強いデルタ型が拡大するなか、ワクチンの有効性を維持するために必要との見方が広がっているので、政府も来年に向けて追加発注したと発表しています。

 

政府は、緊急事態宣言の対象地域に、茨城、栃木、群馬、静岡、京都、兵庫、福岡の7府県を追加し、8月20日から9月12日までとすることを決定しました。また、同じ期間、まん延防止等重点措置を、宮城などの10県に新たに適用するほか、これに合わせて、今月31日までが期限の6都府県の緊急事態宣言と、6道県のまん延防止等重点措置の延長も決めました。

海外においても、アメリカなどワクチン接種先進国でも感染拡大が続いています。やっかいなことには、今後もウイルスの変異がさらに重なり、現在のワクチンが効かない変異株が出現するのは「ほぼ確実」などとする報告書が発表されていますので、より重症化率や死亡率の高いウイルスが流行する懸念があります。

 

今後の最新の知識を身につけて、一人ひとりが正しい感染防止対策を行っていくことが極めて重要となります。

 

 

今月のMARU通信では、2つの取り組みについて取り上げています。

1. オンライン日本語講習 無料トライアルについて

MARUの卒業生を対象に4月・5月の2ヶ月間、「オンライン日本語講習 無料トライアル」を実施しました。多方面にわたって事前に検討し、今回は勤務終了後の平日の夕方から授業開始しました。トライアル終了後に回収したアンケート調査ではオンライン授業を今後も受講したい希望が圧倒的に多く、特に文法がわからないので話すときに応用が効かないことに困っているとの結果でした。これらのアンケート調査結果を精査して、次のステップに生かしてより良いオンライン授業を計画していく所存です。

 

2. 国際協力授業について

MARUの卒業生でありD工業で実習中のベトナム人実習生が、先日、国際社会の平和的、民主的発展に貢献できる人材を育成する「グローバルサイエンスリーダー」を教育方針に掲げています滋賀県のR高校に招待されて、国際協力授業を受けました。当日は高校生が事前に準備していたスライドや小道具を使って日常よく使用する日本語を教えてくれました。「写真を撮っても良いですか?」と聞かれた時に、良い場合とダメな場合の答え方など、日本語学習ではとても難解な音便を分かりやすく教えてくれました。(音便とは発音しやすくするために、単語の一部の音が元の音とは異なった音に変わる現象です。)

当日は小グループに分かれてお互いの自己紹介をしました。教室は笑顔が絶えない雰囲気に包まれ、お互いに実に楽しい異文化交流となりました。また、実習生たちからの説明で「日本で働きたかった理由」「ベトナムの家族」などを知るうちに、久しぶりに身近で異文化交流ができた日本の高校生徒たちは、活き活きとした様子でした。

 

市内で実習している実習生たちにとっても、とても得られることが多い体験となりました。とりわけ日本の学校を初めて訪れ、自分たちよりも若い年代の高校生と会話しながら生きた日本語を教わることもでき、大きな収穫があったようでした。この時に各自が感じたことをMARU通信にご紹介させていただきました。

 

当施設は外国人技能実習生の入国後講習施設として活動しておりますので、既に数多くの実習生が多方面に渡る産業分野で活躍しております。今後も多国に渡り、多くの実習生に生活習慣、学習する習慣、感謝する習慣が身につく入国後講習を行っていきます。また、『MARU通信』を通じ実習生の日々の出来事や取り組み・活動などご案内させていただきます。介護実習生の講習を行っておりますので、施設の見学などお気軽にお問合せください。

 

今後ともMARU Internationalをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。