MARUの思い出

受入れ企業訪問 ~実習生との関係の築きかた~

監理団体に依頼し、MARU卒業生が実習中の企業I社の定期訪問に同行させていただきました。I社の実習生二人は実習2年目で、N2合格を目指して日本語の勉強に励んでいました。しかし、この訪問時にI社の担当者様からは「実習生二人がN2受験を望んでいるのか本音を聞いてほしい」と監理団体に依頼がありました。I社担当者様は、二人にとって日本での限られた時間を実習と日本語に費やすことが本当によいのか、将来のために日本語以外のことに時間を使う必要はないのかが気になっていたようで、二人の力になれるよう、まずは二人の考えを確かめたいとのことでした。

実習生と話をした結果、「帰国後も日本語を使って仕事がしたいので、N2は取得しておきたい」との考えを聞くことができました。それを聞いたI社担当者様は、「それならN2合格に向けて協力をしたい」と仰って、日本語力向上のために日常のやりとりで日本人社員ができることはないかなどを早速検討されていました。

企業としては、実習生の日本語が上達するに越したことはないと思うので、実習生が進んで勉強しているのであれば、その姿勢を喜び、見守ろうとするのではないでしょうか。しかし、I社担当者様はさらに踏み込んで、実習生の本音を聞き出そうとされました。実習生にとっても、I社担当者様から問われたことにより、実習生自身がやりたいこと、やならければならないことを考えるよい機会になったのではないでしょうか。

この訪問で、I社担当者様のお心遣いに感銘を受けました。実習生との関わり方はさまざまあると思いますが、I社のように「実習生の考えを聞く」ことは、より良い関係を築くためにはとても大切なことだとあらためて気づかされました。