車いすは歩行困難となってしまった利用者にとって、外出時だけでなく、食事やトイレ、入浴の際の移動にも欠かせない大切な移動手段となります。車いすの介護には、「介助者の顔が見えない」「位置が低いので速く感じる」など、介助を受ける利用者にとって不安になりやすい要素が多くあります。車いすを利用するときには、操作方法や介助のポイントを押さえて安全に十分配慮し、事故を未然に防ぐことが重要です。車いすに乗る利用者の負担を軽減し、安心して車いすに身をゆだねられるよう、基本を押さえて安全な介助ができるように講習を行っています。
***実習生の様子***
説明書を見ながら、車いすの各パーツを確認しました。「介護の日本語」授業でも、たくさんあるパーツのひとつひとつの名称を覚えてもらい、その機能を説明していますが、その時点ではただ呪文のように覚えただけだったのではないかと思います。実際に実物を見て、触って、動かしてみることによって初めて、「呪文」のように感じていた名称に「これは何のためのものか」という大切な意味が加わります。特に自分が乗ってみてこを分かるのは、車いすには、「安全」を担うパーツだけでなく、利用者の「安楽」を担うパーツもよく考えられ、取り付けられているということだと思います。