MARUの思い出

介護の導入講習 ~脈拍の測り方~

介護でバイタルサインの測定は、利用者の健康状態を把握するために必要なことです。バイタルサインとは、人間の生命活動における大切な指標であり、「呼吸」「体温」「血圧」「脈拍」「意識」を主な指標として、それぞれの数値を計測しますが、「意識」については介助者の呼びかけに対して反応があるか、受け答えができるのかの確認をして、健康度をはかります。主な指標の中から「脈拍」の測り方について講習を行いましたので、その内容の一部をご紹介します。

バイタルサインについて学んだ後、「じゃ、ペアでお互いの脈拍を測ってみましょう。」という講師の指示を聞くや否や、全員が三本指をきれいに揃え、すぐにでもやってみたい様子を見せました。一瞬の間があり、先に測定する人、される人が決まると、息を殺して測定に集中・・・ところが、すぐにその静けさを打ち破って「先生、脈がありません!」との声がしたかと思うと、「あります!」と慌てて打ち消す別の声が聞こえ、教室に笑いが広がりました。最初は加減が分からず、三本指を強く押し付け過ぎてしまったり、逆に恐る恐る触るだけで脈が感じられなかったりと、苦戦する人もいましたが、互いに助言し合いながら繰り返し練習し、自信をもって脈拍の数値報告ができるまでになりました。