更衣介助とは1人で着替えをすることが難しい方に行う介助です。着替えをすることで、皮膚の清潔な状態を保ち、異変の発見に繋がります。立つことが困難もしくは危険な利用者でも、座った姿勢を保てるのであれば、着替えをする時は座った状態で行います。ある程度動けるのであれば、できる事は自ら行ってもらうことで、リハビリにもなりますし、自信にも繋がります。
まずは実習生一人が利用者役となって椅子に座り、講師が手順や注意点を説明しながら、実際に、前開きパジャマのシャツを脱がせていきました。先生のお手本は、スルスルとパジャマが脱げていき、利用者役の実習生もリラックスした状態のまま着替えが完了しました。実習生達の着替えが始まり、しばらくして聞こえてきたのは、「イタッ」とか「うっ」という声でした。そこで今度は講師が利用者役となり、実習生の更衣介助を受けながら、アドバイスをしようとしたのですが、結局「イタタタ・・」と訴えるしかない状況となってしまいました。介助者役の実習生はそれでも「何かしなければ」とただひたすら、利用者役の講師の肩をさすって痛みを和らげようとしていました。自分たちの技術が未熟だと、利用者さんに痛い思いをさせてしまうことを身をもって体験する機会となりました。