MARUの思い出

介護の導入講習 ~食事の介護(とろみ剤)~

生活するうえで重要な食事。利用者様一人ひとりの機能・状態・体調に合わせた食事形態が必要となります。とろみ剤とは、飲み物や食べ物を喉へゆっくりと送るために使用します。とろみをつけすぎると、口や喉に張り付いて飲み込みにくくなってしまい、喉に詰まったり気管に入ったりしてむせたりします。そのようなことにならないために、利用者一人ひとりにあった使用量の計測が必要となります。

嚥下の機能が低下している方の食事や飲み物に「とろみ剤」が使われてるということは全員知っていましたが、「何でもかんでもとろみをつけておけば安心でしょ!」といった考えだったようで、現場では「2.5cc、1杯お願いします」といった細かい指示が出されると聞くと、たちまち真顔になりました。説明の後、まずは各自、とろみ剤を水に溶かしてみましたが、すぐに固まり始めるので、ダマのない滑らかなものを作るのは難しく、また、実際にお互いが作ったとろみ剤入りのお茶を飲ませあった際には、想像した以上にまずかったようで、利用者役の顔がゆがむのを見て、介助役が笑ってしまうという光景がどのペアでも見られました。それでも最後には、利用者さんは実際これを飲んで水分補給をしなければならないのだということに思い至ったようで、ダマのないのど越しのよいものを作るコツをつかもうと、講師のやり方を見ては、何度もかき混ぜ方の練習をしていました。