対面式で発表する歌や習字の指導
対面式は実習生が配属企業の方に約半年ぶりにお会いし、自分たちが頑張って身に付けてきた日本語を披露する場です。
自己紹介だけではなく、普段から練習している日本語の歌や(日本語を話すために口周りの筋肉を鍛える)、習字作品(日本文化体験)の発表をします。習字は自分が好きな言葉や漢字を選んで書き、それを手に持ちながら、どうしてその漢字を選んだのかを話します。
例えばベトナム人実習生の場合、自分の名前の日本語訳に当たる漢字を書いて、両親がその名前に込めてくれた思いについて語る人もいます。
中国人実習生は習字に慣れているせいか、作品に対する思いが意外に淡泊で、1~2回の練習ですぐ仕上げて提出しますが、ベトナム人実習生は出来上がりに拘り、何度もやり直しをしたがる人が多いです。最後にどれを選んだら良いのか分からず、必ず「先生、どれがいいですか」と聞いてきます。「自分が好きなものを選んで」と言っても「先生はどれがいいと思いますか」と聞いてくるので、「これかなぁ・・」と顔色をうかがいながら答えると、ぱっと表情が明るくなって、「私もそう思います」と嬉しそうにその1枚を提出してきます。