外国人技能実習生の入国後講習の近況を記した『ＭＡＲＵ通信２６号（５月号）』を発行いたしました。

 

しとしと雨が降り続く梅雨の季節がやってきました。すでに沖縄・奄美地方は5月5日に梅雨入りをしました。さらに梅雨前線が北上し、九州南部が梅雨入りしたのは、平年より19日も早い5月11日でした。その後は東海地方まで次々に梅雨入りしましたが、沖縄・奄美地方以外は平年より19日以上も早く、過去71年間で1位か2位という記録的な早さの梅雨入りとなりました。

 

このようなかで政府は、新型コロナウイルスの緊急事態宣言の対象に北海道、岡山、広島の3道県を追加すると決定しました。これにより宣言地域は5月31日までの期限で、これまで対象の6都府県とあわせて9都道府県となりました。宣言に準じた措置をとる『まん延防止等重点措置』の適用対象には群馬、石川、熊本の3県を加えました。現時点では全国的な感染拡大という状況ではなく地域差が大きくなっています。先日まで医療崩壊が叫ばれていた大阪府は『減少傾向』にあり、東京都は『ほぼ横ばい』で、5月連休にたくさんの観光客が押し寄せたことが影響したと考えられる沖縄県については医療のひっ迫が懸念されていますので、緊急事態宣言の対象に追加されることになりそうです。

 

また重症化のリスクが高い高齢者へのワクチン接種も開始されましたが、なかなか進んでいない状態になっています。このため混乱を早期に収拾し、一刻も早く接種を受けられる環境を整備する必要があります。ネットでの申し込みに不慣れな高齢者の多く、電話での申し込みでは殺到することを見込んで、一部に通信制限を実施したこともあり円滑に予約ができない実態となっています。ワクチン接種の円滑な実施も不可欠です。菅首相は7月末までに高齢者接種を終了させるとしていますが、一部の地域は遅れる見通しとなっています。この背景には医療従事者の不足が一因であり、医師や看護師に加え歯科医師などが連携する体制を整え、迅速な実施につなげることが急務であります。

 

7月23日の東京オリンピックの開会式まで目前となりましたが、イギリス型やブラジル型、南アフリカ型、インド型等の変異株による新型コロナウイルス感染拡大により開催するか延期にするかの議論が再熱しています。共同通信が4月に実施したオリンピックについての世論調査によると、再延期を望む声が32.8%、中止が39.2%と国民の72%が今夏の開催を望んでいないことが明らかになりました。今後もさまざまなオリンピック関連のニュースがメディアを通じて報じられるますので注目していきたいと思います。

 

今月のMARU通信ではアジア各国に進出している日系企業様より、企業単独型での実習生の日本語講習と14日間待機の対応の依頼を受けました。レジデンストラックでの入国後の待機期間はMARUで個室を準備し、その間の講習はオンラインで行いました。講習は14日間の待機中のみのご依頼でしたので、職場で使う日本語を中心として交通安全や防災についても講習を行いました。実習生にとって初めての日本でしたが、経験豊富なMARUの講師陣から受けた授業や生活指導に大変満足していました。講習最終日にはスタッフにお世話になったとのことで実習生からお礼にお菓子をいただきました。

 

またMARUでは、応急手当指導員の資格を持つ講師が救命講習の一貫として、配属前の実習生に防災関連の知識以外に、実際に目の前にいる人への救命処置について実技と座学で講習を行っていますので今号で紹介いたしました。配属後には受け入れ企業様に感想のインタビューをいただきました。その結果、心臓マッサージの回数や非常用緊急電話などの扱いについて実習生が必要な基礎知識がしっかりと身につけており、とても素晴らしいと驚いていらっしゃいました。講師スタッフからも実習生たちが講習中に理解できるまで熱心に質問してくれていたことを聞いております。

 

また受入れ企業様の実習生を対象に日本語のレベルアップの目的でオンライン授業を計画しています。実習しながら日本語を習得するのは、現実的に困難な状況もあるかと思いますが、勤務が終わってから毎週決まった日時にグループ学習するのはとても効果があります。

7月に無料トライアル日本語講習を開始いたしますので、この機会に奮ってお申し込みいただけますと幸甚に存じます。ご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

当施設は外国人技能実習生の入国後講習施設として活動しておりますので、既に数多くの実習生が多方面に渡る産業分野で活躍しております。今後も多国に渡り、多くの実習生に生活習慣、学習する習慣、感謝する習慣が身につく入国後講習を行っていきます。また、『ＭＡＲＵ通信』を通じ実習生の日々の出来事や取り組み・活動などご案内させていただきます。介護実習生の講習を行っておりますので、施設の見学などお気軽にお問合せください。

 

今後ともＭＡＲＵ Internationalをご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。